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WiMAXがプロバイダによって速度が変わってくる根拠はない

WiMAXはプロバイダによって速度が変わるか否か。

という議論は結構古くからあるようですが、現状でネット上に「これが正解だ」というのが見受けられないですね。

WiMAXはサービスを提供している本元のUQコミュニケーションズ及びビッグローブやso-net、GMOとくとくBB等のプロバイダ業者は(建前上)最大速度(220Mbps等)の表記が同じになっています。

また、WiMAXはプロバイダによって違いはあるのか?通信速度はどうか?でも解説した通り、WiMAXは光回線や格安SIMと違って、プロバイダによってプランやサービス内容が変わることもないので品質は同等であると言う見方も出来ます。

しかしこの2つ(公表されている建前上の最大速度とプラン、サービス内容が同じ)だけで、

「本当にプロバイダによって速度に差が出てこないか」

については疑問ですよね。

先に結論を言ってしまうとWiMAXはプロバイダによって速度の差が出てくる可能性はあると考えます。

その根拠は下の資料です。

WiMAX 2+ MVNO様向け説明会資料

MVNOとは簡単に言えばUQコミュニケーションズが提供する通信網(WiMAX)の回線を買い取って再販する業者、つまりビッグローブやso-net、GMOとくとくBB等を指します。

この資料はそれら通信業者向けに公開されている資料です。といってもインターネット上で普通に公開されているものですが。

WiMAXとは
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プロバイダによって契約の仕方が違う

説明会資料ではMNO(通信事業者、この場合UQコミュニケーションズ)とMVNO(プロバイダ業者等)の契約プランには、

  • タイプA
  • タイプB1
  • タイプB2
  • タイプC
  • タイプD

の5種類あると説明があります。

契約タイプによってMNO(UQコミュニケーションズ)とMVNO(各プロバイダ)が受け持つ通信設備の範囲が変わり、原価も変わってきます。

<タイプ別受け持ち範囲>

タイプ名MNOの範囲
(UQコミュニケーションズが)
MVNOの範囲
(各プロバイダ)
タイプA基地局、ASN-GW、MME/SGW、HSS、HomeAAA、PGW/HA、PCRF、GWなし
タイプB1基地局、ASN-GW、MME/SGW、HSS、HomeAAA、PGW/HA、PCRFGW
タイプB2基地局、ASN-GW、MME/SGW、HSS、PGW/HA、PCRFGW、HomeAAA
タイプC基地局、MME/SGW、HSSGW、HomeAAA、PGW/PCRF
タイプD基地局GW、HomeAAA、PGW/PCRF、MME/SGW、HSS

UQコミュニケーションズの通信設備をすべて使うプランはタイプAのみで、後のタイプB1~タイプDまではMVNOが自社で用意するようになっています。

設備が変われば速度に差が出る…かも

先述した通りタイプAはUQコミュニケーションズの設備をすべて使うわけですから、タイプAを採用しているプロバイダは本元のUQコミュニケーションズが提供しているUQWiMAXと全く同じ設備を使っていることになります。

なのでおそらく速度、品質に差が出てくることはないでしょう。

しかしタイプB1~タイプDはGW(ゲートウェイ)以下の設備をプロバイダが手配することになるので、各プロバイダで設備の良し悪しが変わってくる可能性が出てきます。

もちろん差が出てくる可能性があるというレベルで、タイプB1~タイプDを採用しているプロバイダは本元のUQWiMAXに比べて遅くなるとは言い切れません。

どのプランを採用しているかは不明

各プロバイダがどのプランを採用して契約しているかは分かりません。これこそ関係者以外知る手段がないですし、表に出してはいけない機密情報となっているはずです。

ただし一つだけタイプAを採用しているかどうかはそのWiMAXを使って調べることが可能です。

タイプB以下はGW(ゲートウェイ)をプロバイダが手配するプランなのでGWの名称が「uqまたはau」になっていればタイプA、つまりすべてUQコミュニケーションズの設備を使っているプランとなり、それ以外であればタイプB1~タイプDとなります。

調べたい回線(WiMAX)を接続して、確認くんというサイトを開けば今接続しているGW(ゲートウェイ)を調べることが出来ます。

ちなみに私が所有しているWiMAX(so-net)は「auone」となっていました。なのでso-netはタイプAを採用しているのではないかと予測できます。

※あくまで予測です。一社が複数のプランを契約している可能性もありますし、大量に調べたわけではないので確証は持てません。

設備が変わっても遅くなるわけではない

ここまで説明してきた通り、UQコミュニケーションズと各プロバイダの契約の仕方によってGW以降の設備が変わってくるので通信速度に差が出てくる可能性はあるかもしれません。

が、GW以降の設備をプロバイダが用意しているからと言って必ずしも本元のUQWiMAXに劣るということはありません。

最大速度や規制の基準(ギガ放題3日間10GB)等がいずれのプロバイダも同じなので基本的な品質は同等です。

あくまで私の予想ですが、現在ほとんどのプロバイダ業者がタイプA、またはタイプBのプランを採用していると思います。

資料によるとタイプC、Dは自由度が高そうですが、今のところ他社と大きく違うサービスを提供しているプロバイダがないからです。

プランやサービス内容に大きな違いがない以上、品質に大きな差が出てくるとは考えにくいです。

まとめと補足

やや難しい内容になってしまいましたが上記をまとめると、

  • MNOとMVNOの契約の仕方によって設備が変わる
  • 設備が変われば通信速度に差が出る可能性がある
  • 差が出る可能性は出てくるが、明確な優劣があるとは言い切れない
  • プラン、サービスが横並びである以上、品質に大きな差が出てくるとは考えにくい

という感じです。

私は専門家でもなければ関係者でもありません。だからこそ書けるわけですが、推測の域を超えることはできません。

豆知識程度にとどめてください。

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ねとみ
ねとみ
フレッツ光販売、電気通信事業会社の営業経験あり。 光回線やWiMAX、格安SIMなどについて解説しています。 ご意見、ご質問、お問い合わせはTwitterのDM、リプライでお気軽にどうぞ!
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