WiMAXには複数の通信モードがあります。
その中でも最も高速かつ広範囲で使用できるとされているのが、ハイスピードプラスエリアモードです。
「通常のモードと何が違うのか」「使用するメリットはあるのか」など、その必要性に関して疑問に感じている人もいるでしょう。
そこで本ページでは、ハイスピードプラスエリアモードについて詳しく紹介します。
目次
ハイスピードプラスエリアモードとは?
WiMAX2+に対応しているルーターでは、以下の3つの通信モードがあります。
- ノーリミットモード:
旧回線。速度制限なしでWiMAXが使用できる - ハイスピードモード:
現在の標準モード。下り最高758MbpsのWiMAX2+が使用できる - ハイスピードプラスエリアモード:
ハイスピードモードにau4GLTE通信が追加されたもの
ノーリミットモードで使うのは2013年以前にメインで使われていた回線です。現在の最新端末では選択できません。
ハイスピードモードは現在の標準モードです。WiMAX2+は今ではWiMAX(旧回線)よりも対応エリアが広くなっており、もちろん通信速度も高速です。
そのWiMAX2+に加えて、au4GLTEの通信も利用できるようになっているのが、ハイスピードプラスエリアモードです。
通信モードの切替方法
通信モードは各端末で簡単に切り替えできるようになっています。
※下のサンプルはWX05を使用
ハイスピードプラスエリアモードのメリット

ハイスピードプラスエリアモードを利用する際に気になるのが「どのようなメリットがあるか?」ですね。
下記では、ハイスピードプラスエリアモードのメリットを2つ説明します。
エリアが一番広い
ハイスピードプラスエリアモードは、3つの通信モードのうち、最もエリアが広いという特徴があります。
もともとがau携帯の通信網なのでカバーエリアが非常に広いのは当たり前。WiMAX回線のつながらない場所でも、auLTE通信が可能になることもあるでしょう。
下の画像はWiMAX2+とハイスピードプラスモード(auLTE)のエリアの比較です。


2つのマップを比較した時、違いがわかりやすいのは茨城県のエリア(各地図の右上)です。
WiMAX2+(上の地図)ではポツポツの抜けのあるエリアが目立つのですが、ハイスピードプラスエリアモードではビッシリ埋まっているのが分かるでしょう。
電波が繋がりやすい
WiMAX回線は電波の送受信を行う基地局が少ないため、対応エリアであっても屋内や地下では繋がりにくくなることがあります。
しかしLTEはWiMAXに比べると基地局数が圧倒的に多く、屋内や地下でも繋がりやすいという特徴があります。
そのためauLTEが使用できるハイスピードプラスエリアモードなら、WiMAXが使えない場所でも通信が可能になることも多いでしょう。
ハイスピードプラスエリアモードのデメリット
ハイスピードプラスエリアモードのメリットを紹介してきましたが、デメリットも知ったうえで、実際に使えるかどうか判断したいものです。
下記では、ハイスピードプラスエリアモードのデメリットを1つ紹介します。
月7GBの通信制限がある
ハイスピードプラスエリアモードは、月の合計通信量が7GBを超えると速度制限がかかるという制約があります。
7GBを超えると速度が128kbpsまで制限されてしまいます。
速度制限がかかった場合は通常のネット閲覧程度なら問題ない速度ですが、動画の視聴などはかなり重くなると考えておきましょう。
また、一度ハイスピードプラスエリアモードで制限がかかってしまった場合は、ハイスピードモード(通常のWiMAX)に戻しても制限がかかったままになってしまうので注意しておきましょう。
- ハイスピードモード:
3日で10GB(制限は翌日の夜間のみ) - ハイスピードプラスエリアモード:
1ヶ月で7GB(超えてしまうと月終わりまで制限がかかる)
この記事が最初に書かれた2017年5月時点ではハイスピードプラスエリアモードのデメリットは全部で3つありました。
しかしその後の制度変更や端末の進化によりデメリットは1つになったのです。
1.使用するのに追加料金1,005円が必要だった
かつてWiMAXの2年契約が主流であった時はハイスピードプラスエリアモードは有料でした。
しかし2017年に3年契約プランがリリースされると同時に3年契約の場合はLTEオプション1,005円が無料に。
現在はほぼ3年契約に移行しているため、使っているWiMAXのプランが2年契約でない場合は無料で使えます。
2.対応していないルーター端末があった
かつては機種によってはハイスピードプラスエリアモードに対応していない場合もあったのですが(WX03など)、現在販売中のWiMAX端末はすべて対応しています。
ハイスピードプラスエリアモードは屋内で使う機会が多い人にオススメ!

上記で解説したように、WiMAXは基地局が少なく、カバーエリア内であっても屋内や地下では繋がりにくくなることがあります。
電車や地下鉄はもちろん、カフェやレストランなどの場所でも繋がりにくくなりがちでしょう。
屋内を転々とすることが多いという方にとってはWiMAXの繋がりにくさがどうしても不便になってしまうことがあります。
そんな時ハイスピードプラスエリアモードを使えば、繋がりやすくなり、使用できる範囲が広がります。
こういった理由から、屋内で使用することが多い方にはオススメのデータ通信モードだといえるでしょう。
※最新端末ではWiMAX2+が入らないエリアでLTEに自動切り替えしてくれる設定もできます
まとめ
ハイスピードプラスエリアモードのメリットとデメリットをまとめると、以下のようになります。
- 屋内や地下でも繋がりやすくなる
- エリア範囲が広くなる
月に1,005円かかる- 月7GBの通信制限がある
対応してない機種がある
ハイスピードプラスエリアモードは屋内での使用が多く、通信量が月に7G程度の方には特にオススメです。
日中カフェなどで過ごすことが多い方や、ファミレスなどでPCを使って作業するのにWiMAXを使用しようと考えているという方などはハイスピードプラスエリアモードを使えばより便利にWiMAXを使えます。
