Wi-Fi、WiMAX、イーモバイル、ポケット型WiFi、LTE、4G・・・
これらの違いをちゃんと理解しているという人は実は若い人でも少数です。
本文に入る前にまず一つクイズを出します。
- Wi-Fi
- WiMAX
- ワイモバイル(旧イーモバイル)
- ポケット型WiFi
- LTE
- 4G
この中に一つだけ仲間はずれがあります。
それはどれでしょう?そしてどうして仲間外れになるか。
正解が分かる人はこれ以上読み進める必要はないかもしれません。
しかし分からない人は用心しないと悪質なネット回線業者に騙されたりする恐れがあるので是非この機会に学んでいってください。
近年はスマホ、タブレットが普及したため上記単語をしっかり理解することがとても重要な時代になっています。
それこそパソコンが普及した時にExcel、Wordを理解することがとても重要にになった時のような、そんな感じです。
というわけで少し長いかもしれませんが、基本の基本から解説しますので最後までご一読ください。
Wi-Fiは何故仲間外れなのか
さっそく上記問題の回答ですが、仲間外れは「Wi-Fi」です。
その理由は「Wi-Fi」のみインターネットの回線に関わる単語ではないからです。
インターネットの回線というと、有名なモノではフレッツ光、auひかり等があります。
つまり上述した「Wi-Fi」以外の単語、例えばWiMAXやイーモバイルは「Wi-Fi」よりもフレッツ光やauひかりの仲間になります。
え?なんで?
って思った方は絶対に最後まで読んだ方がいいです。
WiMAX、ワイモバイル、ポケット型WiFi、LTE、4G=インターネットの仲間
Wi-Fi=インターネットの仲間ではない
Wi-Fiはインターネット回線ではありません
Wi-Fiはネット回線の種類を指す言葉ではありません。
なのでWi-Fiが繋がっていてもインターネットに繋がっていないという状態はよくあります。このサイトにも、
「Wi-Fiは繋がっているのにネットに繋がりません。何故ですか?」
というような質問を何度か頂いたことがあります。

この状態なのにインターネットが接続できないという状態ですね。
Wi-FiはどちらかというとLANケーブルと同じような役割を持っています。
LANケーブルとは下のようなやつですね。

長さ、太さはまちまちですが、基本的にパソコンやプリンター等をインターネット回線に繋ぐ時に使うケーブルです。
会社の事務所等はパソコンをインターネットにつなげるためにこのケーブルを使って接続しています。
下の画像のようなイメージ。画像にはありませんがhubまでインターネットが繋がっているというイメージでみてください。そこからLANケーブル(青線)でパソコンまで繋げることでインターネットが使えるようになります。

Wi-FiとはこのLANケーブルで行われているデータ通信を電波で行うようにした技術です。Wi-Fiは別名無線LANとも言います(正確には無線LANの規格の一つ)。なのでWi-Fiが接続出来るところには必ずWi-Fiの電波を飛ばしている装置があります。コンビニやレストランなど、Wi-Fiが受信出来るところには必ずあります。

Wi-Fiだけではインターネットは繋がらない
Wi-Fiはインターネット回線ではなくLANケーブルのようなものと述べた通り、Wi-Fiが繋がってもインターネットが繋がるわけではありません。
Wi-Fiが繋がっているのにインターネットが繋がっていない状態を分かりやすく例えるなら電話ケーブルが刺さっていない状態のコードレス電話です。

画像のようなコードレス電話は電波が届く範囲であれば電話機本体と子機同士で通話することが出来ます。しかし電話機本体に電話ケーブルが刺さっていないと外部と通話することはできません。
ネットにおけるWi-Fiもこれと同じでWi-Fiはあくまでローカル(室内の範囲)の通信なのでインターネットとは全くの別物なんです。
つまり上記図で表すとWi-Fiでインターネットを使うためには電波を発信する装置(主にWi-Fiルータと呼ばれる)までインターネットが繋がっている必要があります。

そのため自宅でWi-Fiを使いたければフレッツ光を始めとするインターネット回線を契約する必要があります。
自宅でWi-Fiを受信すること自体にお金が掛かるか
よく自宅でWi-Fiを使いたいから「Wi-Fiを契約する」という言葉を使う人がいます。
が、厳密に自宅でWi-Fiを利用するのに何か契約が必要な場面は通常ありません。もしそのようなことを言うような業者がいたら注意してください。
Wi-FiはLANケーブルの変わりにWi-Fiルーターを用意して室内で無線で通信を行うためのものです。
なのでフレッツ等のインターネットの契約をしてWi-Fiルーターさえ用意すれば自宅をWi-Fiにすることが可能です。
Wi-Fiルーターは安いものなら5,000円以下くらいで電気屋さんで売っています。
こんな感じのやつです。

ただし、自宅にインターネットがあることが条件ですよ。
フレッツ光でもauひかりでも何でもいいですが自宅にインターネットが繋がっていないとWi-Fiでインターネットをすることが出来ません。
それ以外はインターネットの種類のようなもの
それ以外、つまりWiMAX、ワイモバイル、ポケット型WiFi、LTE、4Gはインターネット回線の種類のようなものです。
これらをそれぞれ簡単に説明すれば下記のようになります。
名称 | 解説 |
---|---|
WiMAX | UQコミュニケーションズ(株)が提供するモバイルインターネット回線。 |
ワイモバイル | ワイモバイル(株)が提供するモバイルインターネット回線。 |
ポケットWi-Fi | ワイモバイルが提供する商品の一つ、商標。 |
LTE | 主にドコモ、au、ソフトバンクが提供するモバイル回線 |
4G | 同上。呼び名が違うだけという解釈OK。 |
※ちなみにイーモバイルはワイモバイルの旧会社です。
モバイルインターネット回線とは?

上記はポケット型WiFiを除けばすべてそれぞれ通信事業者が提供するモバイルインターネット回線(以下モバイル回線)を指します。
ではモバイル回線とは何かというと、無線でのインターネット接続が可能で、持ち運びが可能なインターネット回線を意味します。
例えばLTEや4Gはドコモやau、ソフトバンクが提供するモバイル回線で、私達はそれらと契約してLTE、4Gを受信することで、外でも自宅でも電波の届く場所ならインターネットに繋ぐことが出来ます。
WiMAXやワイモバイルも同じように各社と契約すれば電波の届く範囲でインターネットを利用出来る仕組みになっています。
【豆知識】LTEと4Gの違い
現在スマホの通信で利用している回線はLTEや4Gと呼ばれることが多いです。この二つは本文中でも「同じようなもの」と解説していますが厳密には違いがあり、一昔前まではLTEの次の世代の通信技術が4Gと呼ばれていました。
4Gは日本語で4世代を意味し、LTEはLong Term Evolution の略で日本語では「長期的な進化」を意味します。
通信技術が3G(3世代)から4Gへと進化する際に3Gの携帯電話では4Gの電波が使えず、逆に4Gの携帯電話では3Gの電波が使えないという状態に陥ります。そうなると通信事業者はすべてのエリアで次世代に切り替えなければならず、利用者はすべてのエリアで次世代に切り替わった後でしか次世代の端末へ乗り換えることが出来ません。
それを防ぐために考え出されたのがLTEという通信です。LTEは3Gから4Gへ円滑に移行するために生み出された中間的な形式で、以前は3.9世代とか呼ばれていました。
が、後に国際電気連合がLTEを4Gと呼称することが認めたので現在LTEを4Gと呼ぶようになったという経緯があります。
WiMAXやワイモバイルはモバイルルーターを使う
ドコモやau、ソフトバンクが提供するモバイル回線は携帯電話、最近だとスマートフォンが直接受信してインターネットを繋げられるようになっています。
が、WiMAXやワイモバイルはそもそも電話をするための回線ではなく、純粋にインターネットをするための回線なので携帯電話やスマートフォンで直接受信してインターネットを使うことは通常ありません。
※ワイモバイルは電話、スマートフォンも提供しているのでドコモやauのようにスマホで直接インターネットに繋げられる商品もあります。
通常WiMAXやワイモバイルのモバイルルーターと呼ばれる機器(下画像)でインターネットを受信し、そこからWi-Fiでスマホやタブレットを繋ぐという使い方をします。

WiMAXやワイモバイルのポケット型WiFiの使い方を図で表すとこんな感じ。

例えばWiMAXを契約すると通常モバイルルーターも一緒に購入することになります。そして毎月お金を払っている限りモバイルルーターはインターネットを受信することが出来ます。
そしてそのモバイルルーターとスマホやタブレットをWi-Fi接続することでインターネットが使用できるという形になります。
ちなみにもしモバイルルーターと接続したい機器、例えばタブレットにLANケーブルを繋ぐところがあればWi-Fiの部分(図でいうと黄色の電波の部分)をケーブルで有線接続することは可能です。
なのでWi-FiはLANケーブルと同じような役割をしていると言えるわけです。もっとも最近はスマホやタブレットだけでなくmacbookにもLANケーブルを指すポートはありませんけどね。
WiMAXについては下記ページにメリットやデメリっト等詳しくまとめています。
WiMAXとワイモバイルの比較は下記ページをご参照ください。
Y!mobile(ワイモバイル)のポケット型WiFiとWiMAXのコスパ比較
【豆知識その2】ポケット型WiFiとは?
ポケット型WiFiという単語はいろんなサービスに使われていますが実はポケット型WiFiはワイモバイル(旧イーモバイル)が提供するモバイルルーター及びモバイルインターネットサービスの名称(商標)です。
なので他社が提供するモバイル回線、例えばWiMAXやyhooWi-Fi、ドコモのデータ通信サービス等はポケット型WiFiではありません。
ただ、現ワイモバイル(以前はイーモバイルという会社だった)が先行して提供した持ち運びが出来るインターネット回線、ポケット型WiFiが広く普及したため同様のサービスをポケット型WiFiと呼称する人が増えました。
ラップのことをサランラップ(旭化成の商標)、カイロの事をホッカイロ(白元の商標)、シャワートイレをウォシュレット(TOTOの商標)と呼ぶのと同じようなものです。
まとめ
というわけで以上を纏めると、
- Wi-Fiとその他(WiMAX、ワイモバイル、LTE等)は全くの別物
- Wi-FiはLANケーブルを無線化したものである
- WiMAX、ワイモバイル、LTE等はモバイル回線の名称、規格を表す
- WiMAX、ワイモバイルを利用するにはモバイルルーターが必要
という感じでご理解頂けたでしょうか。
近年はスマホやタブレットが普及し、それ以外にもテレビやゲーム、その他生活家電などにもWi-Fi対応のモデルがあり、どの家庭でもWi-Fiの知識を持つことが要求されます。
自宅のWi-Fi環境と整えたり、WiMAX等のモバイルルーターを活用することで毎月の通信費の削減に繋がるケースもあるので是非この機会に理解を深めてみてください。
難しくてまったく理解できませんでした。
そもそもワイハイはどこの会社がやってるのですか?
本来の意味(ちゃんと理解している人が言う意味)でのWi-Fiは会社が提供しているものではありません。
室内のインターネットを優先でつなぐか無線でつなぐかの違いで、無線で繋ぐものをWi-Fiと呼びます。
従来LANケーブルで繋いでいたものを無線化したものがWi-Fiです。
LANケーブルを触ったことがないとイメージが出来ないかもしれません。
Wi-Fiとモバイルの違いも分からなかったけど、ばくぜんとだけど分かりました。
いろんな人に聞いても多分ここまで理解出来なかったと思います。
大変ためになりました。