Wi-Fi(無線LAN)はケーブルで繋ぐ有線接続と比べると、電波干渉が起きたり物理的な遮断によって通信が切れたりすることがあります。
そのためたまに切れたり遅くなったりすることを「仕方ないかあ」と思って諦めてしまう人も多いですが、実は無線だからといって簡単に切れるもんでもありません。
例えば携帯電話で通話している時、電波が非常に弱いところやトンネルにでも入らない限り通話中に急に切れることなんてほとんどありませんよね?
現在は医療現場のような結構シビアな場面でも使われており、環境さえ整えれば簡単に切れることはないわけです。
本ページでは自宅のWi-Fiが切れたり遅くなったりする原因とその解決方法を解説します。
Wi-Fiの周波数2.4GHzの場合ワイヤレス家電の周波数と近いために干渉してしまうのです。
2.4GHz帯と5GHz帯
無線LANの規格はIEEE802.11nや11a、11gなどいろいろありますが、現在主流の規格は「11ac(イレブンエーシー)」です。
この11ac規格のWi-Fiルーターが対応している通信帯域には2種類あり、2.4GHz(ギガヘルツ)帯と5GHz帯があります。
2.4GHz帯は混線しやすい
見出しの通りですが2.4GHz帯はWi-Fi以外でも様々な機器で使われていて混線しやすいです。
例えば電子レンジ(2.45GHz)、2003年頃から発売されたコードレス電話機(2.4GHz)、ワイヤレスキーボード及びマウス(2.4GHz)等があります。
私の自宅でも2.4GHzを使っていて、無線LANルータとパソコンまでの間に電子レンジがあったため激しく電波干渉が起こってしまいました。それはもう電子レンジを使うとネットが全く繋がらなくなるくらいに。
Wi-Fiが突然切れてしまう原因の大半がこれだったりします。
5GHz帯を使おう
上述した通り2.4GHzは電波干渉が起きやすいため、2.4Ghzを使っていて急に通信が切れたり遅くなったりする場合は5GHzに切り替えた方が良いです。

5GHz帯に干渉する電子機器は一般家庭にはほとんどないため安定して繋がります。
しかし5GHz帯でも通信が途切れたり速度が遅くなる事例はいくつかあります。
5GHz帯で通信が途切れる?
電波干渉が少なく安定している5GHz帯を使っていてもたまに通信が途切れたり時間帯によって速度が遅くなる等の障害が発生するケースは少なくありません。
何故5GHz帯で途切れるのか?
その原因は気象レーダーが原因のことが多いです。
5GHz帯の無線通信は気象レーダーの通信と被っているため、5GHz帯のWi-Fi機器は気象レーダーの信号をキャッチすると自動でチャンネルが切り替わるようになっています。
その結果1分ほどWi-Fiの接続が切れてしまうという現象が起こるのです。
ポケットWi-Fi、無線ホームルーターの場合は制限かも
光回線ではなく、モバイルタイプのWi-Fiやソフトバンクエアーなどのホームルーターの場合、たとえ明記がされていなくても利用しすぎると通信制限が掛かります。
すると突然回線がほとんどつながらなくなってしまうことがあります。
ポケットWi-Fiはほぼ制限がある
ポケットWi-Fiは月間通信無制限としていますが、例外なく注意書きに「過度に使いすぎると制限することがある」と記載されています。
「過度な利用」がどれくらいなのか、明記されていないのでわかりませんが、毎日動画を視聴するとある日突然回線がとても重くなったりしてしまいます。
制限されると場合によってはほとんどつながらなくなってしまうので、ポケットWi-Fiを使っていて「急に繋がらなくなった」という場合は速度制限によるものかもしれません。
ソフトバンクエアーなどのホームルーターも制限がある
ソフトバンクエアーを始めとする無線タイプのホームルーターも月間制限こそありませんが、過度に使いすぎると制限がされてしまうことがあります。
いずれにしても翌日には普通に使えることが多いのでわかりにくいですが、通信が不安定になる原因は「速度制限によるもの」の可能性が高いです。
通信を安定させるためには
5GHz帯の無線通信は自宅の機器に干渉することは少ないですが気象レーダーや衛星通信、航空機等屋外の通信が原因で障害が起きてしまうケースが稀にあります。
対策としてはWi-Fi機器をなるべく窓の近く等に置かないことです。
それで障害がなくなれば外的な要因だったと言えます。
それでもダメな場合は
- ルータが壊れている
- パソコン側(無線LAN子機)が壊れている
- そもそもの回線、インターネットが安定していない
あたりが原因と思われます。
もし特定のパソコンやスマホだけに障害が出ていなければ端末が原因です。
すべての端末が繋がりにくいのであれば、障害が出ている時に一度有線で繋いでみてください。症状が出ていなければWi-Fiルーターに問題があると考えられます。
ネット回線の問題であれば乗り換えも検討しよう
特にモバイルWi-Fiや無線ホームルーターは通信制限によるものの可能性が高いです。
光回線でも場合によっては混雑しやすく「急に繋がらなくなる」ということも少なくありません。
そういった「回線の問題」の場合は乗り換えを検討してみても良いと思います。
下記ページで乗り換えに適している光回線をまとめているので合わせてご参考ください。

Wi-Fiが突然切れる現象に関するQ&A
Wi-Fiが切れる現象についての質問とその回答をまとめました。
ルーターの再起動をしてもWi-Fiが復活しないのですが…
まずは落ち着いて基本的なことを一つずつ確認していきましょう。
1. 光コンセントにONUのケーブルがちゃんと刺さっているか?
2. ONUやルーターの電源はちゃんとコンセントに刺さっているか?
3. ルーターのランプの状態を確認
→ルーターには複数のランプがついていて、それぞれがルーターの状態を表しています。説明書を確認して状態を把握しましょう。
4. ルーターのブリッジモードがONになっていないか?
→ブリッジモードがONにするのは(ONU – ルーター1 – ルーター2)と直接2台のルーターがつながっている場合だけです。ルーター2はONでもいいですが、ルーター1はブリッジモードではなくルーターモードである必要があります。
5. セキュリティソフトを停止してもつながらないか?
→セキュリティソフトが接続を阻害するケースがあります。停止したらつながる場合はセキュリティソフトの設定に問題があります。
6. プロバイダのサーバーや回線で障害が起こってないか?
→公式サイトを確認するとメッセージが緊急表示されている場合があります。上の項目をチェックしてもダメな場合はどうしたらいいですか?
問題がONUにあるのかルーターにあるのかを特定するところから始めましょう。
1. パソコンを用意します(スマホではできません)
2. ONUとパソコンをLANケーブルでつなぎます
3. パソコンのネットワーク設定からプロバイダ情報を入力します
この方法でネット接続できないばあいはONUに問題がある可能性があります。光回線のプロバイダに問い合わせましょう。
つながる場合はルーターに問題がある可能性が高いので、まずは
1. ONUとルーターを繋ぐケーブルの確認
2. ブリッジモード/APモードになってないか確認
3. ルーターの初期化
4. プロバイダ情報の登録
をやってみてダメなら製造メーカーに問い合わせましょう。ONU機器とはなんですか?
光ファイバーで届けられた光信号をデジタル機器で使える信号に変換する機械です。光回線業者が開通工事の際に設置していきます。
家のWi-Fiが切れやすいのですが…
電波干渉がひどい可能性があります。
お使いのルーターが2.4GHzと5GHz両方の周波数帯に対応しているならSSIDが2つあるはずです。5GHzのSSIDから接続してみましょう。2.4GHzより切れづらいはずです。(SSIDはルーターの裏側にシールで貼ってあります)
またお使いのルーターがIEEE802.11a/b/gの3タイプに該当する古い機種の場合は、新しい通信規格のルーターへの買い替えを検討をするのもいいでしょう。スピードも安定感もアップするはずです。
機種選びに迷ったらこちらをご覧ください。光回線向け!Wi-Fiルーターの選び方と目的別おすすめ機種5選スマホ、タブレットが普及し、通信量節約のために自宅にWi-Fi環境を作ろうと思っている方も多いと思います。 Wi-Fi環境を構築す...Wi-Fiが毎日同じ時間に切れるのですが…
ファームウエアの更新が有効なケースがあるようです。それがダメな場合はルーターの製造メーカー・光回線のプロバイダに問い合わせしましょう。
現在家庭用のインターネットは光回線だけでも数百種類あります。
自分の環境にどれが適しているか、どれがお得なのかはケースバイケースです。
4つの質問に答えて自分の環境に適したインターネットを診断してみましょう!
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お風呂の天井裏に置くのはいいですか?
湿気がなく、電源が取れるのであれば問題ないと思います。