6月頃から梅雨入りし、夏が来れば台風の季節になります。
そんな時期になると決まって起こるのが停電によるトラブル。
例えば私のようなサイトやブログ運営している人、ウェブデザインやプログラミングをやっている人、デザイナーやイラストレーターなんかもパソコンの電源が急に切れると数時間掛けた作業が一瞬で水の泡になったりします。
停電対策していますか?
本ページでは一般的にあまり馴染みのないUPS(無停電電源装置)について分かりやすく解説します。
UPS(無停電電源装置)とは
UPSは日本語で無停電電源装置と言われています。その名の通り停電時に停電させない装置のことで、停電により電源供給がストップしても中に入っているバッテリに蓄積された電力によって給電を持続させる仕組みになっています。
UPSは一見専門的な機器のように聞こえますがモノ自体はすごくシンプルです。
例えば下のオムロンの製品なんかは見ての通りなんですが、単純に壁のコンセントから内蔵されたバッテリに充電されて、停電になった際、そこに繋いでいる機器に内蔵されたバッテリから供給するという仕組みになっています。
すべてのUPSにはバッテリが内蔵されています。大きいモノなら車に搭載されているサイズがいくつも入っているものもあります。
なので製品にもよりますが5年に一回くらいに中のバッテリを交換する必要があります。
モデルによってはその交換時期を知らせてくれるモノがあったりもします。商業用(法人モデル)はほぼそれが付いています。
UPSの種類
UPSには大きく分けて3つの種類があります。
その3つとは、
- 常時インバータ方式
- ラインインタラクティブ方式
- 常時商用給電方式
があります。上から順にグレードが高く、一番下の常時商用給電方式が一番安価です。
その違いを細かく説明するとかなり複雑になってきますのでシンプルに説明すると、
高額モデルである常時インバータ方式は切り替え時(コンセントからの給電からUPSのバッテリへ)、瞬電(※電源が一瞬切れること)を伴わず安定している。
安価モデルの常時商用給電方式は切り替え時に一瞬電源が切れてからバッテリからの給電になる。
ラインインタラクティブ方式は切り替え時に瞬電があるが比較的安定している。
となります。
瞬電というのは一瞬電源が切れることです。たまに外で雷がなって一瞬電気が消えたりする現象ですね。
瞬電は基本的にパソコンの電源が切れることはありませんが、電話回線やインターネット回線は切れてしまいます。
なので一瞬たりとも切れては困る環境では常時インバータ方式のUPSを選ぶ必要があります。
逆にパソコンや一般家庭で使う機器に使用する場合は一番安価な常時商用給電方式で良いでしょう。
電池の容量
もうひとつ、UPSの選定基準に蓄電池の容量というものがあります。
UPSの電池容量というのは停電してからどのくらい使えるかということです。
UPSの容量の単位は基本的にVA(ボルトアンペア)で表示されます。もちろん数値が大きければ多くの電力を蓄積することが出来ます。
ちなみに先に紹介したオムロンのUPSは500VAです。
500VAでどれくらい持つのかというと、例えばパソコン1台(100W)を接続した場合だと約19分供給することが可能です。
つまり停電から19分間はUPSに蓄積された電池で、稼働が出来るのでその間に保存してシャットダウンすればデータを失わずに済みます。
なのでパソコン1台守りたいという要望なら500VAの製品でも十分だと言えます。
家庭でも使えるおすすめUPS
ではここからは私がおすすめするUPSを紹介します。
と言っても一般家庭向けの安価モデルなので限られていきます。なのでどれを選んでも問題ないと思います。
オムロンのテーブルタップ型UPS
安価だけど信頼性抜群!オムロンは体温計等のヘルス機器のイメージが強いですがUPSのシェアも大きく様々な種類の製品を販売しています。
SOHOで売れ筋!APCのsmart-UPS
こちらはSOHOや小さな事務所等でも使われいるモデルです。バッテリ寿命が来たらアラームが鳴るのでいざという時に使いものにならないなんてことはありません。バッテリ交換も説明書を読みながら簡単に出来ますよ。
安価に済ませたいならこれ!CyberPower UPS
アマゾンで一番売れ筋の製品です。評価も高く約5,000円と安価なのでコスパ良好ですね。
UPSに関するQ&A
最後にUPSに関して寄せられた質問とその回答をまとめました。
UPSを入れることのメリットはなんですか?
停電はそれほど起こらなくても、配線状況によってはコンセントに足を日かけてしまい電源が抜けてしまうということがあります。そんなときでもUPSがあれば作業中のデータを失いません。また、オンラインゲームで急に停電があるとボス戦などでもうすぐ勝てそうな状況だったのに離脱してしまうということにもなりかねません。UPSがあれば時間を稼げます。
UPSはどう選んだらいいですか?
・何を接続するのか
・接続する機器の消費電力はどのくらいか
・何分間電気を供給したいか
これをまずは把握することで必要なUPSのスペックが決まります。あとは
・瞬電が起こるラインインタラクティブ方式や常時商用給電方式にするか
・瞬電が起こらない常時インバータ方式にするか
を決めます。
瞬電(5ミリ秒ほど電気の供給がストップする)が起こってもパソコンの電源は落ちませんが、インターネットの接続は切れてしまいます。常時インバータ方式ならネット接続も切れません。予期せぬ停電ってそんなに起こらない気がするんですが、UPSって必要ですか?
デスクトップPCを使っていて、予期せぬ停電でデータが消失することを免れたいのであれば必要です。ノートPCなら本体に電源を持っているので必要ありません。
UPSの出力ソケットはどんな形ですか?USBですか?ふつうのコンセントですか?
ふつうのコンセントソケットが複数並んでいます。ちょっと大きな延長ケーブルをイメージするといいでしょう。
UPSに繋いではいけないものはありますか?
消費電力が非常に高い機器は接続してはいけません。ドライヤーなどを繋ぐことはないでしょうが、冷蔵庫もNGです。オフィスで使うものとしてはレーザープリンターも消費電力が大きいのでNGリストに入っています。
常時インバータ方式のUPSは高いということですがいくらくらいですか?
安いものだと3万円台でもありますが、300VAほどしか出力容量がありません。
1000VA以上の容量のものだと10万円以上となっています。ラインインタラクティブ方式なら1000VAでも4万円程度で購入可能です。スペック表を見ると500VAのUPSの停電時稼働時間が4分なのですが19分じゃないんですか?
利用する機器のワット数で変わります。当記事では100Wのパソコンを例にしたため19分としていますが、スペック表では利用可能最大ワット数から計算されていることが多いため4分になっています。
オンラインゲームでオススメのUPSはどれですか?
常時インバータ方式のUPSを選んだほうがいいでしょう。ラインインタラクティブ方式や常時商用給電方式の場合、パソコンの電源は落ちませんが、瞬電が起こるためネットの接続が切れてしまいます。
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「瞬電」→「瞬停」の間違いです。
「瞬間停電」の省略形です。
すいませんどこの基準かわかりませんが、瞬間停電のことは瞬停とも瞬電とも瞬断とも呼ばれます。
「瞬電は間違い」がどこの基準なのか知りませんが、当サイトは一個人に合わせて記載変更する方針は取っていませんのでご了承ください。