本ページではキャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)から格安スマホに乗り換える際の注意点を解説します。
ちなみにMNPとはモバイルナンバーポータビリティの略で電話番号そのままで他社に乗り換えることを言います。
格安スマホ、格安SIMについて一から学びたい方は、
SIMとは何か?格安SIMの基本となるSIMについて分かりやすく解説
格安スマホって何であんなに安いの?メリットとデメリットを解説
をご一読ください。
キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)から格安スマホに乗り換える際、必ず注意してもらいたい点は以下の6つ。
です。
順番に解説します。
目次
スマホと対応SIMの確認
格安SIMはどのスマートフォンでも利用できるわけではありません。
特に大手キャリア(ドコモauソフトバンク)のスマホはSIMロックがかかっていて、他社のSIMカードでは動かないようになっています。
auのスマホはauのSIMカード、ドコモスマホはドコモのSIM、ソフトバンクスマホはSoftBankのSIMカードでないと利用できないのです。
SIMロック解除で大手キャリアスマホも利用可能
SIMロックを解除するには、ドコモauソフトバンク各キャリアでSIMロック解除の手続きが必要です。
SIMロックを解除したスマホはSIMフリースマホとなり、どのSIMカードでも基本的には利用可能になります。
ただしSIMロックを解除しても機種やSIMの種類によって利用出来ないこともあるので事前に動作確認が取れているものを確認しましょう。
例えばauはドコモ、ソフトバンクと通信規格が違うので通常他のSIM(格安SIM)を利用することは出来ません。
au回線に対応している格安SIMは数社しかありません。

上の記事で紹介しているUQモバイルとマイネオならauスマホをSIMロック解除する必要もなくそのまま利用出来ます。
※利用出来ない端末もあるので注意してください。
SIMフリー端末ならそのまま使える
SIMフリー端末と呼ばれている物は通常どのSIMも利用できますが先述した通りauの通信規格は少し特殊なのでauのSIMは利用できないことが多いです。
まあSIMフリースマートフォンにauのSIMを挿入して使おうとする人はほとんどいないと思いますが。
使用するスマートフォンがSIMフリー端末であるかどうかは各機種の仕様を見ればわかります。
ちなみにネットで買えるスマホのほとんどはSIMフリー端末です。
SIMサイズに注意しよう
利用するスマホ決めたら次は対応SIMを確認しましょう。
SIMには物理的な大きさが違う3種類の標準SIM、マイクロSIM、ナノSIMがあります。

スマートフォンの機種によって使用出来るSIMが違うので確認が必要です。機種の仕様等を見るとすぐに確認できます。
下の画像のように価格.comで調べるとすぐにわかります。ちなみに最近の機種はほとんどがnanoSIMです。

格安スマホと契約する時にSIMの種類を選ぶことが出来るので、その際に利用するスマートフォンに合ったSIMを選んでください。
SIMとスマホをセットで購入するする場合は通常対応したSIMが選択されるので間違うことはないと思います。
電話機能付きSIMと通話料金について
格安SIMには電話機能のある音声SIMとモバイルデータ通信(インターネット通信)のみのデータSIMの2種類が選択出来る場合があります。
MNP(番号移行)をする場合は当然音声SIMを選ぶ必要があります。
近年はスカイプやLINEの無料電話、googleのハングアウト等、インターネットを利用した通話サービスが増えてきて、電話番号がなくても電話をすることは可能です。
が、現代社会では例えば宅配物や引っ越し、クレジットカードの契約等で電話番号を記載する機会が多いので、2台持ち等の場合ならともかく1本で使用する場合はまだまだ電話番号は必須ですね。
ちなみにLINEは音声対応SIM、もしくはSMS機能付きのSIMでないと基本的に利用できません。
通話料金について
ドコモauソフトバンクなどでは電話のカケホーダイがデフォルトになっていますが、格安SIMはそうではありません。
最近は格安SIMでもカケホーダイがオプションでつけられるようになっています。
そのため電話で通話すればするほどどんどん料金が加算されていきます。
通話料金は22円/30秒の場合が多いです。これ以外あんまり見たことない。
例えば毎日10分、月に300分通話すると通話料金だけで13,200円(44円(1分)×300分)掛かってしまうので全然格安じゃなくなっちゃいますね。
なので頻繁に電話で通話する人には格安スマホは向いていません。大手キャリアのカケホーダイプランの方がお勧めです。
格安スマホに乗り換えたのに月額料金が思ったより安くならない、失敗したと感じる人が少なからずいるようですがだいたいこれ(通話料)が原因です。
日常的に通常の電話機能を使って通話する人はカケホーダイプランの方が安くなります。
逆に私のように電話をほとんど掛けることがなく、掛けてもLINE電話がメインで毎月の通話がトータル30分もいかないような人はカケホーダイプランはとても損します。
格安スマホに乗り換えましょう。
プラン、速度制限について
格安スマホには様々なプランがあります。
例えばOCNモバイルONEだと、通信容量が月1GBだったり、3GBだったり、OCN光モバイル割適用プラン等もあります。
通信容量 | 音声対応SIM料金(税込) | 音声対応SIM料金(税込) OCN光モバイル割適用 |
---|---|---|
1GB/月 | 770円 | 550円 |
3GB/月 | 990円 | 770円 |
6GB/月 | 1,320円 | 1,100円 |
10GB/月 | 1,760円 | 1,540円 |
20GB/月 | 4,312円 | – |
30GB/月 | 6,050円 | – |
月3GBでどれくらいのことが出来るかというと、
1GBでだいたいウェブサイト閲覧だと約3,000ページ、動画だと約300分(HDでないもの)くらいと言われています。
少なくとも動画を毎日ガンガン見るような使い方をしなければ容量を超えることはないと思います。
ちなみに平均的なスマホユーザーのデータ通信量は1.5GB以下と言われています。

スマホセットセットで月3,000円以下!?
今まで格安SIM事業者はSIM単体で販売していることが多かったのですが、ここ最近は各業者がスマートフォンとセットで販売するプランも増えてきました。
格安スマホは元々の月額料が安く、通話機能付きのプランでも2,000円前後なので分割でスマホ代を払っても合計月額3,000円以下のプランが多数あります。
スマホ込みで月額2,000円代で快適に使える格安スマホまとめ
使用感、通信速度の評判について
格安SIMは基本的にドコモのLTE、つまりクロッシィと同じ回線を使っています。
しかしそれぞれ大手キャリアによって通信速度が全然違ったりもしているようです。
その要因として、ドコモの回線の一部を切り売りして再販しているため使用出来る帯域幅に限りがあるからです。
図に表すとこんな感じ。

さらに同じ格安SIMでも地域によって変わってきたりもするようです。
購入する前に評判をチェックしよう
格安SIMを実際契約した人がブログ等で批評している場合もありますので出来る限り評判をチェックしとくと良いです。
特にu-mobileやb-mobileを始めとする「速度制限なしプラン」についてはよ~く調べておきましょう。回線速度が非常に遅く、非難殺到ということもよくあるみたいです。
格安SIMの批評をしているブログをいくつか貼っておきます。
マネー報道
【開封の儀】MVNO乗り換え!BIC SIMを店頭購入!気になる通信速度は!?
ブログのタイトルの通り主にマネー関係の記事を書いてますが節約術ということで格安SIM関係の記事も結構多いです。ビックカメラのBIG SIMは数少ない店頭で買えるSIMですね。私は地方に住んでいるので拝むことはできませんが…
そうすけブログドットコム
ぷららモバイルLTE定額無制限プランを混雑している場所で使うとどうなる?ということで試してみた。
IIjmioとぷららLTEに関しては最も充実しています。他にも様々なスマホやモバイル回線等について取り上げているので好きな人には最高かもしれません。私は最低限あったらいいかなってタイプなのでアレですが…
無制限SIMって大丈夫?
格安スマホは大きくわけてデータ通信容量に制限があるタイプのモノと無制限のタイプのモノがあります。
容量が月7GBと定められているSIMの場合、通信量を7GB超えると速度制限が掛かり相当遅くなっちゃいます。
一方容量無制限を売りにしているSIMもありますが評判はイマイチ芳しくありません。
キャリアメールがなくなります
これまで大手3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)を契約すると、必ずキャリアメール(@docomo.ne.jpや@ezweb.ne.jp等)が付いてきましたが、格安スマホにはこれがありません。
LINEやfacebook等の利用率が高まってメールそのモノの利用数が減ってきましたがメールがないのは結構不便ですね。
なので格安スマホに移行する時は事前にyahooメールやGメールなどに移行する準備をしましょう。
フリーメールはクラウド管理なので端末や携帯会社の移動があっても何の問題もなく使えます。

LINEの年齢認証について
格安SIMにするとLINEの年齢認証が困難です。
というのも格安SIMはドコモの回線なのでLINEで年齢認証しようとすると、ドコモIDの入力画面になります。
※画像はパソコンのキャプチャ画像ですがほぼ似たような画面になります。

ドコモIDはドコモユーザーでなくても取得することが出来ますが年齢確認を取っているわけじゃないからなのか、入力しても「ドコモ回線を持っていないと使用できません」というエラー表示になってしまいます。
ドコモ回線を取得せずにこれを突破する方法は探せばあるかもしれませんが難航するのではないかと思います。私は別にどうでもよかったのでやりませんでした。
2台持ち等でドコモやauの回線を持っていたら初期設定でそのSIMを使って年齢認証を出来なくもないです。
LINEアカウント移行について
年齢認証は難しいのですがアカウントの移行はとても簡単です。
やり方は新しく契約した格安スマホでLINEをインストールし(最近は始めから入っていることも多い)、ログインからIDとパスワード入力するだけ。
これでアカウントがそのまま移行します。旧のスマホのLINEはログアウト状態になります。
その他付随サービスの解除
ドコモ、au、ソフトバンクから乗り換えるということはつまり、それらが同時展開するサービスも解約するということになります。
学割や家族割はもちろん例えばドコモのおサイフケータイ、auのスマートバリューやauウォレット、ソフトバンクのホワイトBB等…
dTVはドコモユーザーでなくても使えますがauのスマートバリュー、auウォレットは使用できなくなります。
なので乗り替える場合は解約しても困らないか付随サービスを含め確認しておきましょう。解約する際に案内はあると思いますが…
店頭対応がなくなる
初心者にとって一番キツイかも知れません。大手3キャリアは北は北海道、南は沖縄まで何処でも携帯ショップがあり、分からないことがあればそこを訪ねることが出来ましたが格安スマホにはそれがありません。
基本的にウェブ対応、電話対応になるのでスマホの操作方法とかを問い合わせするのが大変です。
なので初めてスマホを使うとか、常日頃分からないことをショップに訪ねている人には格安スマホはオススメ出来ません。
それでも格安スマホを検討しているという方には唯一全国に窓口があるイオンスマホがお勧めです。
中高齢者向けにサポートも充実しています。
まとめ
格安SIMは価格が安い分、通信速度を始め大手3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)に劣っている部分も多々あります。
しかし様々なプランが選択出来るため、例えば通話が出来て少しだけLTE回線を使いたい時等、自分に合った必要最低限のベストなSIMを選ぶことが出来ます。MNOには2,000円以下でLTEを利用するプランはありませんからね。
「スマホの月額料金高いな」
と思った時は視野に入れて自分に合ったプランをじっくり探してみてください。
次回はいよいよドコモauソフトバンクの大手キャリアから格安スマホに乗り換える方法について解説します。
第四弾『ドコモ、au、ソフトバンクから格安スマホに乗り換える方法を分かりやすく解説』