仕事をするうえで、メール以外にもFAXを使ってやりとりしている会社は依然として多くあります。
FAXはコンビニのコピー機から送信できますが、通数が多いと費用が多くかさみます。またFAXするたびにコンビニに行くのは、緊急時の対応が遅れる可能性も。
そこでおすすめなのが、インターネットFAXです。インターネットFAXとは、その名の通りでインターネットを経由してFAXを送受信できるサービスのこと。機械の導入が不要で、低コストで利用できます。
この記事では、インターネットFAXについて、そのメリットやデメリットについてお伝えしていきます。
目次
インターネットFAXとは
冒頭でもお伝えしたように、インターネットFAXとは、その名の通りでインターネットを経由してFAXを送受信できるサービスのことです。
インターネットFAXを使えば、送信は書類データを添付して特定の宛先にメールするだけでOK。受信は送られた内容がメールの添付データとして届きます。

つまり、インターネットFAXはインターネット回線があれば利用できるため、コピー機が不要なのです。
また月額料金はひと月あたり1,100円(税込)程度で、送受信数に応じて料金が加算されていきます。送信料は全国一律です。
なおインターネットFAXを利用するには、インターネットFAXを提供している会社との契約が必要です。
インターネットFAXのメリット
インターネットFAXを使ってFAXすることには、次のようなメリットがあります。
ひとつずつ深堀りしていきましょう。
初期費用が安い
まず、インターネットFAXは初期費用が安く、導入しやすいというメリットがあります。
FAXは電話番号を宛先として送受信します。そのため、電話回線の契約が必要です。電話回線の契約は、施設設置負担金として税込39,600円がかかります。
さらに、FAXは送受信のための複合機が必要です。複合機は購入だと2万円程度、リースの場合だと月額4,000円程度かかります。
一方、インターネットFAXはメールが使えれば利用できるため、電話回線の契約が必要ありません。初期費用がかかる場合もありますが、およそ1,100円(税込)程度です。
またインターネットFAXはパソコンやスマホでFAXの送受信ができるため、複合機も必要ありません。
このように、インターネットFAXは初期費用がほとんどかからないのです。
ランニングコストが安い
インターネットFAXはランニングコストの面でもFAXに比べてメリットがあります。
まず、FAXの場合だとインク代やトナー代が必要です。もちろんコピー用紙の代金や、電話回線料金もかかります。
またFAXは受信料はかかりませんが、送信料がかかります。「ひかり電話」を使ってFAXする場合は、通話料金は8.8円/3分なので、FAXの送信料は1通あたりおよそ3円程度です。
一方、インターネットFAXはインク代やトナー代、コピー用紙代がかかりません。また送信料は1通あたりおよそ10円程度。
「ひかり電話」の送信料と比べると少し高いですが、インターネットFAXは無料送信枠がある場合が多いです。
外出先でもFAXの送受信ができる
通常のFAXは、複合機がないと送受信ができません。
一方、インターネットFAXはPCやスマホでネットが繋がる環境であれば、どこでも送受信できます。そのため、場所にとらわれずFAXが使えます。
解約金がかからない
インターネットFAXは、解約が気軽にできるというメリットがあります。
FAXの場合、電話回線の廃止は無料です。しかし、一時的に利用を休止するのは2,200円(税込)の手数料がかかり、場合によっては工事費がかかります。
また複合機をリース契約していると、中途解約にはリース料の残債を支払わないといけない場合も。
一方、インターネットFAXは解約するときに料金がかかりません。そのため、解約も気軽に行えるのです。
インターネットFAXのデメリット
インターネットFAXには、次のようなデメリットがあります。
- 受信にも料金が発生する場合がある
- 従来のFAXのほうが安い場合がある
- 使っていたFAX番号が変わる場合がある
- 所在地の市外局番が取得できない場合がある
- 手書きFAXを送るのに手間がかかる
順番に見ていきましょう。
受信にも料金が発生する場合がある
インターネットFAXは、基本的に受信料金は無料です。しかし、所定の受信枚数を超えると、受信料金が発生する場合があります。
例えば、インターネットFAXサービスのひとつである「eFAX」は、毎月150枚までの受信が無料ですが、それ以上は1枚につき10円(税込11円)の受信料がかかります。
このように、多くのサービスでは所定の枚数を超えると受信料が発生することが多いです。
従来のFAXのほうが安い場合がある
インターネットFAXは、送信料は全国一律で1枚あたり8円〜15円程度です。そのため送信料の計算がしやすいのですが、逆にデメリットがあります。
FAXの場合、市内への送信料が3分で8.5円と安く設定されています。FAXを1枚送信するのに1分かかるとした場合、1枚あたり2.4円ほどで送信できるのです。
もちろん、ここまでお伝えしたようにFAXは導入コストや月額費用が高いため、基本的にはインターネットFAXのほうが料金面のメリットがあります。
しかし、市内への送信枚数が何百枚も場合は、FAXのほうが料金が安くなる可能性もあるのです。
使っていたFAX番号が変わる場合がある
インターネットFAXでは、FAX用の番号が付与され、その番号を使いFAXを送受信できます。
現在すでにFAXを導入していてインターネットFAXに移行を考えている人は、同じ番号でFAXできるようにしたいと思っているかもしれません。
しかし、多くのインターネットFAXサービスでは、同じ番号をそのまま使うことはできないのです。
「秒速FAX Plus」「03FAX」というインターネットFAXサービスなら、「ナンバーポータビリティ」というFAX番号をそのまま移行できるオプションがあります。しかしナンバーポータビリティをするには条件があるほか、オプション料金もかかります。
所在地の市外局番が取得できない場合がある
また前の章でお伝えしたように、インターネットFAXではFAX用の番号が付与されます。このとき、インターネットFAXサービスによっては、所在地の市外局番が取得できないことがあるのです。
もし会社でインターネットFAXを使うことになった場合、FAX番号が所在地の市外局番でないと、信頼度が下がってしまう可能性があります。
「eFAX」は、全国62都市の市外局番の中からFAX番号を取得できる、最も対応数が多いインターネットFAXサービスです。
しかし他のサービスはほとんどが東京や大阪の市外局番にしか対応していません。もし会社の信頼度を高めたいなら、eFAXを契約してインターネットFAXを利用したほうがよいでしょう。
手書きFAXを送るのに手間がかかる
インターネットFAXは、手書きのFAXを送るのに手間がかかるというデメリットがあります。
例えば、先方から送られてきたFAXに記入欄があり、情報を記入してFAXで返送することになったとしましょう。FAXならそのまま記入して複合機からFAX送信するだけで済みます。
しかしインターネットFAXの場合、情報を記入したあと、カメラで取り込みデータ化したうえでメール送信する必要があります。FAXと違い、インターネットFAXで手書きデータを送信する場合は、一度取り込むという手間がかかってしまうのです。
インターネットFAXはどういう人におすすめ?
ここまでインターネットFAXのメリットやデメリットについてお伝えしました。
ここまでの内容をまとめると、「月に何百枚もFAXを送受信しない人」はインターネットFAXの利用をおすすめします。
逆に、「月に市内宛てのFAXを何百枚も送受信する」という人は、従来のFAXがおすすめです。また、FAXの利用が月1、2回程度しかないという人はコンビニのコピー機で十分でしょう。
インターネットFAXでおすすめなのは「eFAX」
インターネットFAXサービスはいくつかありますが、その中でもおすすめなのは「eFAX」です。
多くのサービスが送信料金が1枚あたり8円〜15円かかります。しかしeFAXは毎月150枚の無料送信枠があります。
また前の章でお伝えしたように、eFAXは全国62都市の市外局番をFAX番号として取得可能です。他社サービスだと東京と大阪のみなど、ごく限られた地域の市外局番しか取得できません。
月額料金は1,980円。しかし最初の30日間は無料で利用できるため、インターネットFAXを試しに使ってみたいという人におすすめです。
まとめ
この記事では、インターネットFAXについて、そのメリットやデメリットについてお伝えしました。
メールでのやりとりがメインになった今でも、時によってはFAXを使う場面も出てきます。ビジネス用途でFAXを送る機会が毎月ある人は、インターネットFAXを契約してみてはいかがでしょうか。
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