HDD(ハードディスク)で「認識しない」「異音や異臭がする」などのトラブルが発生すると、保存しているデータにもアクセスできなくなり、最悪の場合データが消失する可能性もあります。
突然の不具合や故障が発生した場合は、原因を正確に見極め、正しい対処を行う必要があります。
HDDの不具合は、自力での復旧だと復旧率が低く、復旧作業で機器に負担がかかると状態を悪化させる可能性もあります。必ずデータを取り出したい場合には、データ復旧業者に依頼することをおすすめします。
この記事では、HDDが故障する原因、自力でできる復旧方法を紹介しています。
HDDの故障でよくある症状
HDDの故障した際に、よくある症状は以下の通りです。
- データを誤削除またはフォーマットした
- ブルースクリーンやエラーが表示される
- パーティションを削除した
- HDDが認識しない、データにアクセスできない
- HDDから異音・異臭がする
データを誤削除またはフォーマットした
データを誤って削除してしまったり、フォーマットを促すメッセージが表示されフォーマットを実行してしまうことがあります。
フォーマットや誤削除を行った際、ユーザー側からデータを見れない状態になっていますが、内部にはデータが残っている可能性があります。
通電してしまうと、データが完全に上書きされ内部に残っていたデータが消えてしまう可能性があるため、極力通電しないようにしましょう。
ブルースクリーンやエラーが表示される
ブルースクリーンは、パソコンの内部で何らかの問題が発生した際に発生します。
エラーメッセージの原因を特定したうえで、対処するようにしましょう。
パーティションを削除した
HDDの内部データを仕切る役目である「パーティション」が消えると、データの境目が認識できなくなるため、ファイルを表示できなくなります。
データが消えたように見えますが、消えていない可能性が高いため、フォーマットなどは行わないようにしましょう。
HDDが認識しない、データにアクセスできない
HDDが認識しない、データにアクセスできないといった場合、深刻な問題が発生している可能性が高い状態です。
放置すると最悪の場合、データを完全に消失する場合があるので、原因を調べて対処するようにしましょう。
HDDから異音・異臭がする
HDDは物理的な衝撃に弱いという特徴があり、何らかの衝撃が原因で故障し、異音や異臭がするケースがあります。
異音や異臭がする状態は、故障寸前であることが多く、通電をするだけで状態が悪化します。
状態が悪化し続けると、データを二度と復元できなくなる恐れがあるため、通電は控えるようにしましょう。
HDDが故障する原因
HDDが故障する原因は、大きく分けて「論理障害」と「物理障害」の2つにわけることができます。
- 論理障害
- 物理障害
- 論理障害と物理障害を自己判断するのは難しい
論理障害
論理障害は、HDD自体は壊れていないものの、ファイルシステム障害やフォーマット、誤操作による削除などが原因で、データが破損している状態です。
- エラーメッセージが表示される
- 頻繁にフリーズする
- パソコンの動作が重い
- ファイルやフォルダが開けずデータにアクセスできない
- HDDが認識しない
軽度の論理障害の場合、個人で復旧で復旧できる可能性がありますが、症状から判断することが難しい障害のため「重度論理障害」になっているケースも少なくありません。
重度論理障害で無理に復旧作業を行うと、機器に負担がかかり、データを二度と取り出せなくなるリスクがあります。
これらの症状が発生している場合は、むやみに操作したり、復旧作業を行わないよう注意しましょう。
物理障害
物理障害とは、HDDが物理的に故障している状態です。
物理障害が発生する原因として、以下のことが考えられます。
- 落下などによる物理的衝撃が加わった
- 長年使用していることによる経年劣化
- 水没や高温によるショート
エラーメッセージが表示されたり、異音や異臭がするなどの症状が発生することがあります。
物理障害はHDD自体が故障しており、自力で復旧することが難しい障害であるため、無理な復旧作業を避け、早めに専門業者に依頼するようにしましょう。
論理障害と物理障害を自己判断するのは難しい
物理障害が発生した場合、異音や異臭がする他にも「認識しない」「エラーメッセージが表示される」といった症状が発生します。
しかし、これらの症状は論理障害の場合でもみられるため、障害の自己判断は難しいことがほとんどです。
- ロゴから進まない
- 再起動やフリーズが頻発する
- コピーや保存、ファイルの読み書きに時間がかかる
- エラーメッセージが表示される
- ファイルやフォルダが開けない
共通する症状が多いだけでなく、障害が併発していることもあり、症状から判断するには、専門的な知識や技術が必要になります。
HDDが故障した場合の注意点
HDDが故障した場合、復旧確率を上げるためにも以下の点に注意しましょう。
- 通電や電源のオン・オフを繰り返さない
- OSの再インストールを実行しない
通電や電源のオン・オフを繰り返さない
通電や電源のオン・オフはHDDにとって、最も負荷の高い動作になります。
物理障害の場合、症状を悪化させ、二度とデータが取り出せなくなる危険があるため、控えるようにしましょう。
また、通電を行うだけで、データは上書きされてしまいます。
論理障害が発生しているHDDにデータの上書きが発生すると、復旧が難しくなる場合があります。
HDDの動作に異常が見られる場合は、過度な通電や電源のオン・オフは避けるようにしましょう。
OSの再インストールを実行しない
OSの再インストールを行うと、既存のデータが上書きされてしまいます。
一度上書きされてしまったデータは、専門業者であっても高難易度の復旧作業になります。
OSの再インストールは実行しないよう注意しましょう。
強制終了をしない
HDDは常にデータの読み書きを行い、データの情報を更新しています。
強制終了を行い、更新が上手く行えない状態で強制終了を実行すると、データ消失に繋がるため、過度な強制終了は避けるようにしましょう。
HDDの分解や開封は避ける
HDDは精密機器に分類されるため、指紋やほこりが付着するだけで故障する可能性があります。
HDDの分解や開封を行うだけで、障害が拡大し、新たな問題が発生する可能性があるため、行わないようにしましょう。
自力でできるHDDの復旧方法
HDDに不具合が発生している場合、以下の方法で改善する場合があります。
- 電源ケーブルが正常に接続しているか確認する
- スタートアップ修復を実行する
- エラーチェックを行う
- chkdskを実行する
- デバイスドライバの更新を行う
- コマンドプロンプトでシステムファイルチェッカーを実行する
電源ケーブルが正常に接続しているか確認する
HDDに接続されている電源タップやアダプタ、コードケーブルが緩んでいないか、正常に接続できているか確認を行いましょう。
確認しても改善しない場合は、ケーブルの経年劣化や断線により、適切な電源供給が行われていない可能性があります。
ケーブルを新しい物に交換し、正常に動作するか確認してください。
スタートアップ修復を実行する
HDDが内蔵されているパソコンで、ブルースクリーンやフリーズが繰り返される場合は、スタートアップ修復を行うことで改善する場合があります。
パソコンの起動に2回失敗すると、3回目で自動的にスタートアップ修復が起動します。
ロゴ画面に「PCを診断中」と表示されると、スタートアップ修復が行われています。
しかし、スタートアップ修復に失敗すると「スタートアップ修復でPCを修復できませんでした」と表示されます。
この場合は、ハードウェアの破損かHDDの物理障害が考えられます。
物理障害の場合、個人で修復することはほとんど不可能なため、早急に専門業者に相談することをおすすめします。
エラーチェックを行う
HDDを認識しているにもかかわらず、データにアクセスできない場合は、Windowsのエラーチェックを実行して、問題を検知するようにしましょう。
- エクスプローラーでHDDドライブを右クリックして「プロパティ」を選択
- 「ツール」タブを開き、エラーチェックの「チェック」ボタンを押す
- ドライブのスキャンと修復をクリック
問題が改善されない場合は、次の手順に進んでください。
chkdskを実行する
chkdsk(チェックディスク)はWindowsに搭載されている修復ツールで、HDDで機能しない部分の検知、修復を自動で行うことができます。
ある程度、機器に負担がかかる動作になるため、確実に取り出したいデータがある場合は、実行せずに専門業者に相談しましょう。
- Win+Rを同時に押し、ファイル名を指定して実行ウィンドウを開く
- 「cmd」と入力しコマンドプロンプトを起動
- 「chkdsk d/f」を入力
- Enterで実行
chkdskが長時間終わらない場合、「重度論理障害」が発生している可能性があります。
個人で復旧できる範囲を超えているため、無理な復旧作業は控えるようにしましょう。
デバイスドライバの更新を行う
デバイスドライバは、パソコンに接続された周辺機器をコントロールする役割を担うソフトウェアです。
古いデバイスドライバだと、HDDが認識しないなどの不具合が発生しやすくなります。
デバイスドライバの更新を行うことで、症状が改善する場合があります。
- セーフモードで起動後「デバイス マネージャー」と検索欄に入力
- デバイス一覧から、更新するデバイスをダブルクリック
- プロパディの「ドライバータブ」から「ドライバーの更新」を選択
以上で操作が完了します。
コマンドプロンプトでシステムファイルチェッカーを実行する
HDDを内蔵しているパソコンで、システムファイルに不具合が発生している場合、コマンドプロンプトでシステムファイルチェッカー(sfc /scannow)を実行し、システムファイルを修復することができます。
- コマンドプロンプトに「sfc /scannow」と入力
- 「システムスキャンを開始しています…」と表示されたら、スキャンが終わるまで待つ
- 「検証100%が完了しました」と表示されたら、スキャン完了
ここまでの復旧方法で改善しない場合は、次の対処法に進んでください。
自力で復旧できない場合や物理障害が発生している場合の復旧方法
HDDを自力で復旧できず、データを取り出せない場合は、以下の方法でデータを復旧できる可能性があります。
- データ復元ソフトを使用する
- データ復旧業者に依頼する
データ復元ソフトを使用する
軽度の論理障害であれば、データ復元ソフトを使用して、データを取り出せる可能性があります。
手軽に試せる点がメリットとして挙げられますが、完全に全てのデータを取り出せるとは限らず、復元したいデータが取り出せない可能性もあります。
また、操作に失敗しデータの上書きが発生した場合は、復旧難易度が高く、専門業者でも対応外になることがあります。
重要なデータが入っている場合は、無理に使用しないようにしましょう。
データ復旧業者に依頼する
確実に取り出したいデータがある場合は、データ復旧業者に依頼しましょう。
今回紹介してきた中で、最も復元できる確率が高く、安全な方法になります。
物理障害や重度論理障害の場合、個人で復旧できる範囲を超えており、専門の技術や設備を利用して、作業する必要があります。
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まとめ
HDDに不具合が発生する原因から復旧方法、データを取り出す方法について解説してきました。
正しい対処法を実行できれば、自力で復旧することもできますが、HDDの故障は原因の特定が難しく、間違った対処法を実行を実行してしまいがちです。
重要なデータが入っている場合や、少しでも不安を感じる場合は、早い段階でデータ復旧業者に依頼することをおすすめします。
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